年をとった犬や猫がかかりやすい病気


犬や猫も人間と同じ病気にかかります。早期発見と早期治療があってこそ、
ぺットは長く幸せな暮らしを送ることができるというものです。
それには、高齢のペットがかかりやすい病気の特徴を知っておくことが大切です。
問題は、いわゆる寿命ではなく、健康でいる期間の長さなのですから。

◎歯周病――高齢ペットの40%以上が、歯と歯肉の病菌に感染しています。
口腔内のケアを怠っていると、余命が2〜4年短くなると考えて良いでしょう。
さらに、歯が抜けたり、歯茎が腫れたり、頸部障害まで引き起こす可能性があります。
高齢ペットの歯周病と闘うには、歯石除去と歯磨き、抗生物質等による治療、
ゲルが有効です。
歯周病・口腔内のケアについて

◎肥満――最近のペットは太りすぎて、肥満になる傾向が増えてきました。
肥満になると、糖尿病や心臓病、関節炎などの病気にかかりやすくなります。
クリニックでは、あなたのペットの最適体重を計算し、ライフスタイルにあった食事計画を
提案しています。
肥満について

◎甲状腺機能亢進――猫に多く、甲状腺の新陳代謝が増す病気です。
北アメリカで増えつつあり、血液検査でしか診断できません。
甲状腺機能亢進は、取り返しのつかない心臓や腎臓の障害を引き起こしかねないため、
早期発見が何より重要です。
食欲は変わらない、むしろ以前よりよく食べるのに体重が減少する、嘔吐や下痢を繰り返す、
喉が渇きやすい、トイレの回数が増えた、苦しそうに息をする、毛が乾いて張りがないといった
症状のある猫は、この検査を受けてください。

◎腎臓病――猫が亡くなる原因でも大きなもののひとつです。
血液検査や尿検査で早いうちに発見しておけば、余命を延ばし、健康な生活を維持することが
できます。
食事療法から、家庭での輸液療法まで、治療法は種々考えられます。

◎糖尿病――犬や猫も人と同じように糖尿病にかかります。
水をよく飲む、トイレの回数が増える、体重が減る、毛づやが悪くなる、食べ物を吐くなどが、
糖尿病の一般的な徴候です。
血液検査や尿検査で血糖値やグルコース値を測って診断しますが、ほとんどの場合、
治療は単純です。
糖尿病は、そのまま放置しておくと、あっというまに進行し、治療のきかない組織障害を
もたらしてしまいます。

◎心臓病――ペットの心臓病には何種類かあります。
あえぐ、咳をする、嘔吐する、体重減少などが、心臓病の徴候です。
健康診断や、心臓と肺のX線撮影、心電図検査などを実施すれば早期に発見できるでしょう。
安全な薬物療法により進行を遅らせ、ペットの生活を改善することができます。

◎癌――人間の癌のタイプの多くが犬や猫にも当てはまります。
手遅れにならないうちに、健康診断と検査を頻繁に行いましょう。
最近の治療方は副作用が少なく、ペットが健康でいられる期間が大幅に長くなります。


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